このイベントは、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環で開催しました。
全国・世界各地で盛り上げる海ごみゼロウィーク!
開会式ではイベント協力として参加された団体、企業、コスプレイヤーのチームが「UMIGOMI-ZERO宣言」と称して海洋ごみを減らす意気込みを表明。また、海ごみゼロウィーク会場となっている7箇所とも中継を繋ぎ、各地から「春の海ごみゼロウィーク2024」の開始を盛り上げました。日本では5会場(長野・大分・秋田・福島・広島)、そしてさらに7回目のイベントにして初めての海外中継として、韓国(釜山)・フィリピン(セブ)からも海ごみゼロウィークに懸ける想いを届けました。今回海外でも実施することになった背景として、メイン会場となる福岡県沿岸では近年、特に日本海側を中心に「ごみを拾っても海外から流れてきてしまう」という声が多々あります。そのため、「ごみを減らすには各国が互いに協力することが重要」というメッセージを伝えるため、自国から流れ出たごみが漂着しやすい関係にある諸外国として韓国(釜山)・フィリピン(セブ)でもコスプレイヤーらが参加する清掃イベントを実施することとなりました。
主催・後援からの挨拶
「海ごみゼロウィーク」主催者として日本財団から常務理事 海野光行氏、環境省からは環境大臣政務官 国定勇人氏、後援として福岡市副市長 中村英一氏が登壇。海野氏はジョジョの奇妙な冒険の空条承太郎のコスプレをし、ステージ登壇者とともにジョジョ立ちを披露し、場を盛り上げました。それぞれの代表者から、「海洋ごみを減らすためにまずは陸地のごみを清掃しないといけない」という重要性を会場に集まった参加者に呼びかけ、「ごみを拾って、海を守るばい!」の掛け声で清掃活動がスタートしました。
日本財団:常務理事 海野光行氏
海洋ごみの8割は陸から海に流れ出ています。実際にこれからごみ拾いをしてもらうとわかりますが、私たちの日常にあるものばかりがごみとして捨てられています。なぜそういうことが起きているのか?私たち自身、場合によっては私たちの心の中からそういうごみが出ているのかもしれません。一度ごみ拾いをすると「二度とごみの放置もしくはポイ捨てをしなくなる」と聞きます。そういう方がこれからどんどん増えていって、最後にはこの「ごみ拾い」という行為自体がなくなる世の中になればいいなと思っています。次世代に向けて豊かで美しい海を残していくために福岡のごみを拾い尽くしましょう。
環境省:環境大臣政務官 国定勇人氏
このままだと2050年には海の中は魚の量よりプラスチックごみの量の方が多くなると言われています。昨年G7で各国首脳が声明を発した内容の一つに、「2040年には追加的なプラスチック汚染をゼロにする」というものがあります。今年中に条約ができ、各国が同じルールに則ってごみの管理ができるようになれば、魚の量よりプラスチックごみの量が増えてしまうという危機を避けられます。
今日は海洋ごみ問題の現状を意識しながらごみ拾いをしていただければと思います。
福岡市:副市長 中村英一氏
今回、福岡市がブースト会場に選ばれたことを嬉しく、誇りに思います。海洋ごみ問題は世界で大きな問題と言われているだけでなく、「地球は沸騰している」とも言われていて、環境問題は待ったなしの状態です。福岡市でもいろいろな取り組みをしていて、海洋ごみ問題の対策としては毎年6月に「ラブアース・クリーンアップ」というごみ拾いを行なっています。今日6月1日が初日ということで、世界の皆さん、会場の皆さんと共に、福岡市として「ラブアース・クリーンアップ」の期間をスタートできることをご縁をいただいたと思ってとても感謝しております。6月9日(日)には福岡市一斉清掃を行いますので、福岡市にお住まいの方々、良ければぜ
ひ奮ってご参加ください。この福岡市から海ごみゼロのうねりを日本そして世界に届ける、そんな機会になることを記念しまして私の挨拶とさせていただきます。
※公務が重なってご登壇が叶わなかった高島宗一郎市長からの応援ビデオメッセージも流しました。
中洲の街中を約400名の団体やコスプレイヤーたちでごみ拾い
開会式終了後は、人通りが多く散乱ごみも目立つ中洲で総勢約400名の参加者が清掃活動を実施し、90Lのごみ袋19袋分のごみを回収しました。たばこの吸い殻やペットボトル、缶、食べ物のパッケージなどの生活ごみを拾い、傘は約40本回収する結果となりました。
綺麗になった中洲周辺でコスプレを楽しむコスプレイヤー!
中洲の街中でごみ拾いを行ったコスプレイヤー達は、キャナルシティ博多、春吉橋、THEATER010を中心に撮影会を楽しみました。参加者からは、「地元の福岡で、ごみ拾いとコスプレをかけあわせたイベントを開催してくれて、とってもうれしい」「たばこ(の吸い殻)がめっちゃあった」「コスプレをして楽しみながらごみを拾えて、とてもよかったです」「海外のコスプレイヤーと一緒にごみ拾いを通じて繋がれてうれしかった」「コスプレとごみ拾いという組み合わせが世界に広がっていくと嬉しい」という声が聞かれました。
<イベント概要>
タイトル
「春の海ごみゼロウィーク2024」のブーストイベント
コスプレde海ごみゼロ大作戦!!2024春 at 福岡
日時
2024年6月1日(土)11:00~17:00
会場
キャナルシティ博多、中洲周辺
キャンペーン主催
日本財団、環境省
キャンペーン後援
国土交通省
イベント主催
一般社団法人世界コスプレ文化普及協会
イベント後援
福岡県、福岡市
イベント協力
海上保安庁、(一社)くらげれんごう、(一社)全国清涼飲料連合会、日本マクドナルド(株)・(公財)ドナルド・マクドナルド・ハウス、(一財)長谷川町子美術館、ボートレース福岡
特設サイト
https://umigomi-cosplay.com/daisakusen/
■海ごみゼロウィークについて
「海ごみゼロウィーク」とは、2019年から実施している海洋ごみ削減に向けた全国一斉清掃活動です。ごみ拾い活動を実施する団体にはオリジナルごみ袋を無料送付し、全国のごみ拾い活動を応援・促進しています。※1団体につき計30人以上の参加が必要です(清掃回数の延べ人数が30人以上でも可)。
2024年度は、5月30日「ごみゼロの日」 、6月5日「環境の日」、6月8日「世界海洋デー」の3つの記念日を含む5月30日(木)~6月9日(日)の期間を『春の海ごみゼロウィーク』、9月20日(金)「World Cleanup Day」から 9月29日(日)の期間を 『秋の海ごみゼロウィーク』としています。
特設サイト:https://uminohi.jp/umigomi/zeroweek/
■コスプレイヤーとの取り組みについて
漫画やアニメ、ゲーム等に登場するキャラクターになりきるコスプレイヤーの中には、自身の撮影で使用するロケーションが汚れないよう、日頃から率先してごみ拾いを行っている方も多くいます。世界コスプレ文化普及協会では、環境意識とSNS発信力が高いコスプレイヤーとともに、海洋ごみ削減の活動を実施しています。
※補足:「コスプレ」と「仮装」について
ハロウィン等のイベント時にキャラクター衣装を身に付けたりメイクをして楽しむ行為は「仮装」と位置づけ、「コスプレ」とは区別しています。コスプレのイベントでは、(渋谷のハロウィン等で毎年話題になっているような)騒音や迷惑行為が発生したり、イベント終了後に大量のごみが散乱していたりすることはほとんどありません。
<団体概要>
団体名称:一般社団法人 世界コスプレ文化普及協会
活動内容:コスプレ文化が広がっていく中で、作品や作者への敬意・知的財産権に対する正しい理解を始めとする「コスプレに対する正しい付き合い方」を訴求する必要があると感じて設立。現在、世界規模でコスプレに関するイベント・商業施設と連携を図り活動しています。
URL:https://umigomi-cosplay.com/
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
CHANGE FOR THE BLUE
国民一人ひとりが海洋ごみの問題を自分ごと化し、”これ以上、海にごみを出さない”という社会全体の意識を向上させていくことを目標に、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として2018年11月から推進しているプロジェクトです。
産官学民からなるステークホルダーと連携して海洋ごみの削減モデルを作り、国内外に発信していきます。