かつて「西の堺、東の酒田」と謳われ、北前船の往来で繁栄を遂げた大阪の堺市と酒田市。
堺市の羽衣国際大学、酒田市の酒田調理師専門学校の学生たちが食を通じて湊町の歴史や伝統、海とのつながりを学び、次世代に伝え引き継いでいく交流事業が『「海の日」記念事業実行委員会』の主催で実施されました。
3月15、16日は酒田調理師専門学校の学生が堺市を訪問。
今なお受け継がれている手すきで昆布を加工する業者の見学や、600年続く堺の打ち刃物の技を体験し、堺湊の文化に触れました。
その後羽衣国際大学を訪れた一行は、はじめに酒田の歴史や食文化を堺の学生たちに伝えます。
歴史と食文化を学んだあと、学生たちが一緒になっての調理学習。庄内浜文化伝道師と共に酒田の料理を堺の学生に伝えます。
堺の学生は初めて扱う食材や、食文化の違いに戸惑いながらも、鯛のバター焼き・香梅ヨーグルトソース春野菜添え、ぎばさとろろ和え、うしお汁の3品を作りました。
22、23日は羽衣国際大学の学生たちが酒田を訪れました。
米を蓄える山居倉庫や料亭文化を今に伝える酒田舞妓や山王くらぶなどを観賞し、北前船交易の歴史と文化を感じました。
その後酒田調理師専門学校の学生と合流。羽衣国際大学の講師から堺・大阪の食文化を学んだ酒田の学生たち。調理学習では、大阪押しずし、わけぎとあさりの酢味噌あえ、さといものみそ汁の3品が完成。調理方法の違いや味噌の違いなどがあり、大きな刺激を受けたようでした。
酒田と堺の交流。今回お互いの食文化を学んだことで、改めて北前船がもたらしたもの、つないだものを再認識することが出来たのではないでしょうか。