鶴岡市の加茂水産高校(小山和彦校長、生徒59人)で1日、伝統行事「水納め」が行われました。会場となった同校裏の加茂レインボービーチでは、時折雨風が強まる荒天の中、生徒たちが海への感謝を胸に、晩秋の冷たい波に飛び込みました。
「水納め」は5月の「水開き」と並ぶ同校の二大行事で、1946(昭和21)年の開校以来およそ80年にわたり続く伝統。実習や行事でお世話になった海に感謝し、来年の安全を祈願する意味が込められています。
今回は漁業実習中の生徒を除く50人が参加。午前9時の気温は14.5度、水温は17.5度と例年並みでしたが、風速8メートルの強風が吹く中での実施となり、恒例の準備運動は体育館で行われました。
それでも、生徒たちは海に入ると一斉に歓声を上げ、水を掛け合いながら約50メートルを泳いで笑顔を見せました。3年の五十嵐太一さん(17)は「3年間続けて参加できて本当に良い経験になった。海で学んだことを将来の進路にも生かしていきたい」と語りました。
冷たい潮風の中にも、海への感謝と誇りが感じられる伝統の行事。加茂水高生のたくましい姿、ずっと続いてほしいですね。